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新たなシリーズものが始まったとたんに脱線ですが、今日のテーマは、「会計の本質」についてです。偉そうなテーマですね。
私は会計の仕事をし始めたころから、「会計は現実を映す鏡」だと思っています。鏡は現実をありのままに映すもの、と思っておられる方も多いかと思いますが、実はそうではありません。鏡がゆがんでいると、当然そこに映る像もゆがみます。そこに映る像は、鏡の状態によって決まるわけです。
でも、その鏡に映っている現物はひとつです。いろんな形の鏡に映せば、鏡の数だけ像が浮かび上がることになりますが、実際の現物はひとつしかないのです。
会計もまた同じ。会計という鏡を使って取引を映すと、そこにはある形の像が浮かび上がります。でも、その対象物である取引はひとつしかありません。ひとつしかないのですから、会計という鏡の形をいろいろ変えて、いろんな像を浮かび上がらせようとも、対象物はひとつなのですね。
最近どうも、時価会計に待ったをかける論調があるようですが、これに同調する方々は、会計という鏡の形を変えたところで、現実はひとつだけ、ということを肝に銘じるべきである、と思うのです。
(20:34追記)
本日、企業会計基準委員会から、「金融資産の時価の算定に関する実務上の取り扱い」が公表されました。何が書いてあるのかと思えば、何も新しい内容はありませんでした。しかもわざわざ、「本実務対応報告は、現行の会計基準等を踏まえた実務上の取扱いを確認するものである。」なんて書いてあります。企業会計基準委員会の強い意志を感じますね。
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14 時間前
2 件のコメント:
私にとって会計は、「実態に光を当てることで出来る『影』」ですね~。「光」とは、言わずもがなの「会計基準」です。光をどう当てても影は影なんですけど、当て方によっては大きく見えたり小さく見えたり・・・
こばんざめさんとほぼ同じことを言っているのだとは思いますが・・・
実態はひとつ。おっしゃるとおりです。難しいのは、影から実態を見抜くには「光の当て方」を知る必要があるっていうことですかね。一応会計に関する専門家の末席にいる私にとってもなかなかつらいものがありますが。。。
当ブログ初のコメントありがとうございます。ま、私の言いたいことは、「数字なんかいじくったって、結局、起こったことは同じじゃん」ということなんですね。光の当て方なんか操作したところで、それは虚しい努力、何も生み出さない努力なんじゃないですか、だったら、最初から一番正しい光の当て方を追究したほうが建設的でしょ、ということなのです。
「正しい光の当て方」は、必ずあります。くじけずに頑張りましょう。
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