「会計士が監査してるのに、なぜ倒産するんだ?」
この疑問は、全くの誤解です。会社が倒産しないような経営を執行する責任は、経営者にあります。監査人が、会社が倒産しないように知恵を絞らなきゃいけない道理は、どこにもありません。
じゃあ監査人は、何やってんだ?という話になるわけです。監査人は、ひたすら会計処理の正しさだけを判定します。会計処理が正しければ、その会社が倒産しそうでも違法行為をしていても、適正、ということになります。
こういう説明をして、果たしてどれだけの人が納得してくれるでしょうか。「監査ってあんまり意味がないね」と言われるのが関の山、という気もしないでもありません。
なぜ、「あんまり意味ないね」となってしまうのでしょう。なぜ、実際には無関係な「会社の倒産」と「会計処理」が結び付けられてしまうのでしょう。
それは、会社が倒産する間際は、粉飾が行われていることが常であったし、今もそうだ、という印象が強いからでしょう。実際には、倒産した会社の全部が粉飾していたかと言われれば、答えはNoなのですが、何せインパクトが強いですから、そういう印象になってしまうのも仕方ありません。
ここから、倒産時に粉飾が行われていた場合だけに話を絞ってみたいと思います。それでは次回まで。
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